佐藤安律の「ニュースサイト1045」
元産経新聞記者で「炎のジャーナリスト」が、政治全般と映画(主に日本映画)を中心にマイオピニオンを発信します。あるべきブログの姿をめざして順次内容を刷新しています。2017年6月27日付で「佐藤安律の『映画と政治のブログ』」から名称を変更しました。
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小平2冠に挑む きょうスピードスケート女子1000メートル 平昌五輪
 平昌冬季五輪のスピードスケート女子で、小平奈緒(相沢病院)が日本の女子スピードスケート選手として史上初の金メダル、しかも2冠に挑むレースが始まる。14日の1000メートルは今季ワールドカップ(W杯)で4戦3勝で世界記録保持者、18日の500メートルはW杯15連勝を含む国内外の大会24連勝中で大本命だ。

 1000メートルは、短距離と中距離を得意とする選手がともに参加する特徴がある。12日の1500メートルで銀メダルを獲得した高木美帆(日体大助手)も1000メートルに出場するが、中距離を得意とする選手の典型だ。高木も1000メートルで表彰台を狙う力は十分ある。

 小平は1500メートルのレースにも出場し、低地リンクでの自己ベストを更新して調子はよさそうだ。小平は最終滑走ひとつ前の15組に登場し、同走はバネッサ・ヘルツォーク(オーストリア)。高木は14組で、カロリナ・エルバノバ(チェコ)と滑走する。小平の最大の強敵となるソチ五輪のこの種目金メダリストで、連覇を狙う張虹(中国)は11組に登場する。タイムによっては、小平にかなりプレッシャーがかかることになる。

 14日の夜は、最後の最後まで手に汗握る大興奮の展開になりそうだ。

12日は最初のヤマ場 スピードスケート女子1500メートルとジャンプ女子 平昌五輪
 平昌冬季五輪は大会4日目の12日、日本選手の活躍への期待という点では最初のヤマ場を迎える。まずは、史上最強といわれる日本女子スピードスケート陣のダブルエース、小平奈緒(相沢病院)と高木美帆(日体大助手)が出場する1500メートルだ。

 500メートルではワールドカップ(W杯)15連勝を含む国内外の大会24連勝中と破竹の快進撃を続け、1000メートルでも世界記録保持者の小平だが、1500メートルの第一人者は、この種目で今季W杯4戦全勝の高木である。

 2010年のバンクーバー五輪に日本スピードスケート史上最年少の15歳で出場した高木。抜群の能力の高さを誇ったが、高校時代は伸び悩み、日体大に入学した2013年も成績は振るわず、翌年のソチ五輪は代表落ちする挫折を味わった。その後、オランダ人コーチとの出会いなどもあり、劇的な飛躍を遂げた。

 10日に行われた最初の種目の3000メートルは昨年12月のW杯で1勝をあげており、メダルが期待されたものの、同走した実力者のアントワネット・デヨング(オランダ)にも敗れ、5位に終わった。しかし、高木の記録は4分1秒35秒で、低地リンクでの自己ベストを更新した。得意の1500メートルでは表彰台はもちろん、その真ん中、頂点を狙う。

 ジャンプ女子ノーマルヒル決勝も実に楽しみだ。優勝候補の筆頭のマーレン・ルンビ(ノルウェー)と、これに次ぐカタリナ・アルトハウス(ドイツ)の2強に、高梨沙羅(クラレ)と伊藤有希(土屋ホーム)の日本勢が挑む構図だ。

 高梨は4年前のソチ五輪では、W杯総合優勝などの華々しい実績もあり、優勝候補の筆頭とみられていたが、結果は4位に終わった。残念ながら、今回の平昌五輪は、歴代単独最多のW杯通算54勝目を前に足踏みを続け、不振にあえぐなかで迎える。

 このところ、パワーとスピードあふれる別次元のフライトをみせ、高梨と伊藤を圧倒するルンビの評価は極めて高い。しかし、10日夜に行われたジャンプ男子ノーマルヒル決勝では、風と寒さの影響で、実力者が思わぬ低空飛行をみせるケースが目立った。波乱は起きそうなジャンプ台で、高梨と伊藤にも2強を崩すチャンスはありそうだ。逆に悪コンディションにより、少なくてもメダルが期待されている日本勢が予想外の惨敗に終わることもあるだろう。

 12日の夜はテレビの前から一歩も離れられないことになりそうだ。

安倍首相が北朝鮮序列2位と接触 平昌五輪レセプション
 9日夜に行われた韓国・平昌冬季五輪の開会式に出席した安倍晋三首相は、その前に行われた歓迎レセプションで、北朝鮮の金永南(キム・ヨンナム)・最高人民会議常任委員長と同じテーブルに座り、短時間だが言葉を交わした。金永南氏は対外的に国家元首の役割を果たし、朝鮮労働党の序列では金正恩(キム・ジョンウン)委員長に次ぐ2位で、現在90歳。安倍首相が、金正恩体制下の幹部と直接接触したのは初めてで、午後7時半から:開会式直前の模様を放送していたNHK総合テレビも、ニュース速報のテロップを流して伝えた。

 安倍首相は金永南氏との接触について、記者団に「詳細は申し上げられないが、我々の考え方は伝えた」と語り、具体的なやりとりは明らかにしなかった。

 北朝鮮の核・ミサイル開発を巡り、活発な外交、情報戦が繰り広げられ、政治色が極めて強くなっている平昌五輪。北朝鮮は金永南氏に加え、金正恩委員長の妹で党中央委員会第1副部長の金与正(キム・ヨジョン)氏まで送り込み、かなりの本気度をみせている。こうしたなか、日本の存在感、立場を強くアピールできるのは安倍首相以外にいないことは明らかで、安倍首相にしかできない仕事だ。首相の五輪開会式出席は言うまでもなく正解だった。

新作星取表2018-2
【日本映画】
「嘘八百」★★★
「伊藤くん AtoE」★★★
「愛と仮面のルール」★★★
「嘘を愛する女」★★★
「祈りの幕が下りる時」★★★
「星めぐりの町」★★★

【外国映画】
「オリエント急行殺人事件」(米)★★★
「キングスマン:ゴールデン・サークル」(英)★


【採点基準】
★★★★★  90点~100点
★★★★    80点~89点
★★★     60点~79点
★★       40点~59点
★         0点~39点


 「祈りの幕が下りる時」は、2010年4月~6月にTBS系列の日曜劇場で「新参者」が放送されたのを皮切りにシリーズ化した東野圭吾原作のミステリーの完結編という位置づけで、シリーズ2度目の劇場版だ。監督は「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」などを手掛け、TBSドラマのエースディレクターとして知られる福澤克雄。

 東京・小菅のアパートで発見された女性の腐乱死体と、その前に見つかっていた近くの河川敷での男性の焼死体。当初、無関係と見られていた2つの事件の捜査線上から、脚光を浴びる女性舞台演出家(松嶋菜々子)の存在が浮かぶ。これにシリーズの主人公である刑事・加賀恭一郎(阿部寛)の亡き母(伊藤蘭)の過去も絡み、意外な接点が判明。加賀が真相に迫っていく。

 誰もが感じるのは、松本清張原作、野村芳太郎監督の「砂の器」(1974年)を意識したであろう展開だ。となると、その比較をせざるを得ないが、深み、物語性、ピークの盛り上がりなど、残念ながら「砂の器」には到底及ばない。日本橋・人形町が舞台になっていて、雰囲気は面白く、退屈はしないが、そもそも無理のありすぎる設定が目立ち、感動できるところが見当たらない。



「風の歌が聴きたい」
 トライアスロンに打ち込む若い聴覚障がい者の夫婦の実話に基づく物語だ。全日本トライアスロン宮古島大会(沖縄)のレースの模様に合わせながら、夫婦の出会いから初めての子を授かるまでを描く大林宣彦監督の1998年の作品である。製作はピー・エス・シー=トーシン・エンタープライズ=プライド・ワン。前向きな明るいタッチで、ユーモアと爽快感もあり、数ある障がい者同士の夫婦愛を描いた映画の中でも出色の内容となった。大阪・九条のシネ・ヌーヴォで開催中の特集上映「大林宣彦映画祭」で鑑賞した。

 映画はレース当日の夜明け前、6回連続の完走をめざす高森昌宏(天宮良)が、初の出産を控えて入院中の妻・奈美子(中江有里)に、ファクスで送る手紙を書いているところから始まる。2人のそもそもの出会いは文通だった。

 栃木に住む昌宏は聾学校中等部の生徒だった時、全国の聾学校宛に文通相手を求める手紙を送った。150通の返事が寄せられ、この中から昌宏は写真で北海道・函館在住の奈美子を選び、文通が始まった。昌宏は矢沢永吉の大ファンで、ジェームス・ディーン主演の映画「エデンの東」に感動したことから「ロックン・ローラー・ジミー」、奈美子はミッキー・マウスが好きだったので「ミッキー」とそれぞれ名乗った。2人の文通のやりとりがなかなか笑える。

 2人は高校生の時に初めて対面した。昌宏は、奈美子に「自分は父親公認の不良なんだ」と自己紹介する。他人や社会に平気で迷惑行為をするような悪質な不良では全くないのだが、勉強よりも遊びに熱中し、タバコも吸っていた。昌宏に大きな影響を与えているのは父親だった。父親役は石橋蓮司。

 父親は全国のお祭りを渡り歩く的屋をしているらしく、いかにも豪快そうな人だ。父親は昌宏に、障がいのことは隠すな、人に笑われてもしゃべるようになどと、厳しく教えてきた。この父親がいたからこそ、昌宏は明るく、前向きな考えの持ち主になり、後に出会い、生きがいとするトライアスロンへの取り組みにつながっていくことがわかる。昌宏のキャラクター設定はなかなか面白く、天宮良の好演も光る。

 映画の一つの見せ場は、昌宏が奈美子の誕生日のプレゼントとして小さなオルゴールを手渡すところだろう。オルゴールからは長渕剛の「乾杯」の曲が流れてくる。2人は、オルゴールの振動で曲を聴くのだ。この「乾杯」の曲が後のストーリー展開につながっていく。

 大林監督の作品の中でも特に優れたものは、ファンタジーやノスタルジーの要素が極めて強いという特徴がある。この映画はファンタジーの要素はないし、ノスタルジーもそれほど感じられないが、大林作品の多くで共通する抜群のユーモアセンスは昌宏と奈美子の文通など随所で見られる。初鑑賞だが、ヒューマンドラマの佳作と評価できる好感のもてる映画だった。全編に日本語と英語の字幕が入っている。



プロフィール

佐藤安律

Author:佐藤安律
(さとう・やすのり)
ジャーナリスト。1965年生まれ。大阪市立大学法学部卒。産経新聞記者として20年7カ月勤務し、政治部、夕刊フジ、大阪経済部などに所属。政治部では、厚相時代の小泉純一郎元首相、元自民党幹事長の野中広務氏らを担当した。産経新聞の年間連載「こども大変時代」で、取材班としてファイザー医学記事賞優秀賞を受賞。2011年8月からフリーランス。大阪市在住。得意分野は政治全般、日本映画、医療問題。原稿の依頼などコンタクトはyasunori7373@yahoo.co.jp

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