佐藤安律の「ニュースサイト1045」
元産経新聞記者で「炎のジャーナリスト」が、政治全般と映画(主に日本映画)を中心にマイオピニオンを発信します。あるべきブログの姿をめざして順次内容を刷新しています。2017年6月27日付で「佐藤安律の『映画と政治のブログ』」から名称を変更しました。
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「刑事珍道中」
 捜査中にいつもドジを踏み、呆れられているエネルギッシュな警視庁の2人の刑事が大騒動を繰り広げた末、大金強奪事件と殺人事件の真相を解明し、手柄をあげるというアクション満載のコメディー映画である。主演の刑事役は中村雅俊と勝野洋。1980年の角川春樹事務所作品で、監督は斎藤光正。大阪・九条のシネ・ヌーヴォで開催中の特集上映「角川映画祭」で鑑賞した。

 中村雅俊と勝野洋が演じる2人の刑事は捜査では役に立たないことから、銀行強盗の模擬訓練で犯人役を命じられる。2人は予定通り、銀行からジュラルミンケースを奪って車で逃走。途中で用を足すために車を降りたところを何者かに襲われ、ジュラルミンケースを盗まれてしまう。2人は知らなかったが、その中には本物の1億2000万円が入っていた。ここから始まり、銀行の女性スタッフや支店長も殺され、警察内部の者が絡んでいるという展開になって、ひたすらドタバタを繰り返す。内容的には凡作という以外にない。

 この映画は、村川透監督、松田優作主演の「野獣死すべし」と併映された。公開当時、私は高校1年生。松田優作のファンで、数回、映画館に「野獣死すべし」を鑑賞に行った。このため、「刑事珍道中」も同じ回数かどうかはともかく、観ているのだが、全く印象に残らなかった。しかし、今回鑑賞して、ところどころ、観たことがあるような気がする場面もあった。

 松田優作とはテレビドラマで共演があり、プライベートでも親しかった中村雅俊は、私の世代にとっては偉大な青春スターである。文学座出身で演技はできるし、身体能力が高くてアクションもピカイチ。刑事のようなアクションが求められる役は向いており、「刑事珍道中」でもさすがにいい動きを見せている。テレビドラマでは後世に残るような代表作をいくつも持ち、幅広い年齢層の人たちから支持された俳優なのだが、映画ということになると印象が薄い。勝野洋もテレビドラマ中心の活躍。「太陽にほえろ!」のテキサス役は有名だが、内容的に一番良かったのは「俺たちの朝」だろう。

 「刑事珍道中」は藤谷美和子の映画デビュー作という視点が大事かもしれない。勝野洋の刑事が住むアパートの部屋の隣人役で出演している。当時、藤谷美和子はユニークなかわいい女子高生役でテレビドラマによく出演しており、かなりの人気があった。

 「元祖プッツン女優」といわれる藤谷美和子だが、映画では確かな演技力を見せて、実績を残した。一気に評価を高めたのは藤田敏八監督の「海燕ジョーの奇跡」(1984年)での混血ヤクザの恋人役。夏目漱石原作、森田芳光監督の「それから」(1985年)では、松田優作と小林薫を相手に三千代役を堂々と演じ切り、あっと言わせた。作品はキネマ旬報ベストワン。若松孝二監督の「寝取られ宗介」(1992年)では、ドサ回り劇団の座長の妻・レイ子役を好演。同年のキネマ旬報、ブルーリボン、毎日映画コンクールの各賞で助演女優賞に輝いた。
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佐藤安律

Author:佐藤安律
(さとう・やすのり)
ジャーナリスト。1965年生まれ。大阪市立大学法学部卒。産経新聞記者として20年7カ月勤務し、政治部、夕刊フジ、大阪経済部などに所属。政治部では、厚相時代の小泉純一郎元首相、元自民党幹事長の野中広務氏らを担当した。産経新聞の年間連載「こども大変時代」で、取材班としてファイザー医学記事賞優秀賞を受賞。2011年8月からフリーランス。大阪市在住。得意分野は政治全般、日本映画、医療問題。原稿の依頼などコンタクトはyasunori7373@yahoo.co.jp

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