佐藤安律の「ニュースサイト1045」
元産経新聞記者で「炎のジャーナリスト」が、政治全般と映画(主に日本映画)を中心にマイオピニオンを発信します。あるべきブログの姿をめざして順次内容を刷新しています。2017年6月27日付で「佐藤安律の『映画と政治のブログ』」から名称を変更しました。
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政治家と番記者
 トランプ米大統領とメディアの対立が激化している。ホワイトハウス報道官が定例記者会見を中止し、記者懇談に切り替えて、報道姿勢が気に入らないCNNテレビやニューヨーク・タイムズ紙などを締め出したというのである。また、トランプ大統領は記者会が毎年春に開催する恒例の夕食会にも出席しないとツイッターで明らかにした。

 大統領がメディアを選別し、嫌いなメディアには取材アクセスの権利も与えないのは大問題だと批判するのはまさに正論だが、記者会見や懇談から締め出されたら、もうお手上げというのでは情けない。私はトランプ大統領が嫌いではないが、締め出されたメディアは闘志をいっそう燃やし、ホワイトハウスを揺るがすような特ダネを放って、意地を見せてもらいたいものである。

 権力者とメディアがなれ合うくらいなら、敵対的緊張関係にあるほうがよほどいい。有権者もはるかに政治に関心を持つはずだ。私もかつて国政を取材する現場にいたわけだが、その経験からすると、日本では有力政治家と「番記者」と呼ばれる担当記者の距離が近くなりすぎる弊害もある。政治記者で、有力政治家とのパイプを誇示し、自分自身も永田町のプレイヤーのごとく振る舞って、それだけで満足してしまう人は枚挙にいとまがない。

 何か不祥事など懸案があれば別だが、平時の記者会見でも、有力政治家と番記者の間で当たり障りのない迫力を欠くやり取りが目立つ。政治記者は他の分野の記者と違って、対象の有力政治家に終日密着して取材するのが基本。それだけに日ごろの関係を考えて、担当する政治家の嫌がることをつっこんで聞かないという配慮が働いてしまう。知事や市長の定例記者会見だとちょっと違ってくる。この場合、厳しい質問はより出やすくなる。知事や市長あるいは企業のトップに対しては、国政での有力政治家へのような密着した形の取材スタイルは通常とらない。

 しかし、有力政治家と近いことが悪いわけではない。番記者は他社にたくさんおり、その中で、有力政治家と信頼関係を築いて、特に親しくならないと、一歩抜き出た重要情報は絶対に得られない。外部から知ったかぶりして適当な解説や推論を加えることは誰でも簡単にできる。そつなく原稿を処理することよりも、有力政治家の懐に飛び込んで、情報を得ることのほうがはるかに難しい。要は、記者のマインドとやり方の問題だ。

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佐藤安律

Author:佐藤安律
(さとう・やすのり)
ジャーナリスト。1965年生まれ。大阪市立大学法学部卒。産経新聞記者として20年7カ月勤務し、政治部、夕刊フジ、大阪経済部などに所属。政治部では、厚相時代の小泉純一郎元首相、元自民党幹事長の野中広務氏らを担当した。産経新聞の年間連載「こども大変時代」で、取材班としてファイザー医学記事賞優秀賞を受賞。2011年8月からフリーランス。大阪市在住。得意分野は政治全般、日本映画、医療問題。原稿の依頼などコンタクトはyasunori7373@yahoo.co.jp

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