佐藤安律の「ニュースサイト1045」
元産経新聞記者で「炎のジャーナリスト」が、政治全般と映画(主に日本映画)を中心にマイオピニオンを発信します。あるべきブログの姿をめざして順次内容を刷新しています。2017年6月27日付で「佐藤安律の『映画と政治のブログ』」から名称を変更しました。
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仲代達矢さん、代表作の「人間の條件」6部作を鑑賞し涙 大阪のミニシアター
 日本映画・演劇界を代表する名優、仲代達矢さんが11日、12日の両日にわたって、自らが主演した五味川純平原作、小林正樹監督の「人間の條件」(6部作、1959年ー1961年)を、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで鑑賞した。12日午後、上映時間の合計が9時間半を超える大河映画を鑑賞し終えた仲代さんは超満員の会場から割れんばかりの拍手を受けて登壇し、「涙が出ました。今の時代にも十分通用する内容だと思いました」と感慨深さそうに語った。

 仲代さんは涙の理由として、「ひとつは映画そのものに感動したからです。もうひとつは、まだ元気で活躍している方もおられますが、すでに多くの出演者が亡くなられているからです」としみじみと述べた。

 現在84歳の仲代さんは今も映画に演劇にと活躍するが、1996年に80歳で他界した小林監督は、自分を見出してくれた恩人だ。初めて小林監督作品に出演したのは1957年の「黒い河」。米軍基地周辺を舞台とした物語で、主演は有馬稲子。その共演相手で、個性的な愚連隊の人斬りジョー役を好演した。

 この後、仲代さんは映画出演の機会が一気に増えるが、まだ主演作はなかった。その時、小林監督が自らの戦争体験を色濃く投影した超大作「人間の條件」の主人公・梶役に、仲代さんを抜擢した。

 仲代さんは小林監督のことについて「完璧主義者で仕事には厳しい人でした。黒澤明監督はよかったときは『よかったよ』と言ってくれるんですが、小林監督は何も言ってくれません」と振り返った。

 「人間の條件」は、仲代さん扮する主人公の梶が、ソ連の捕虜収容所を脱走し、愛する妻・美千子(新珠三千代)の幻影に語りかけながら雪原を彷徨い、死んでいくところで終わる。仲代さんはこの最後の梶を演じるために、1週間、食事や睡眠をとらず、6㌔体重を落として撮影に臨んだ。仲代さんは「今観ると、あれだけのことをやっておいて良かったなと思いますよ」と話した。

 「人間の條件」は当時、第1部・第2部、第3部・第4部、完結篇(第5部・第6部)と3回にわたって封切られたが、全てキネマ旬報ベスト・テンにランクイン。ベネチア国際映画祭のサン・ジョルジョ賞などにも輝いた。戦後に作られた日本の反戦映画の代表的な作品との不動の評価がある。

 今も元気な仲代さんだが、「大きなスクリーンでこの映画を観るのはこれが最後だと思っています」と語って、会場を後にした。

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佐藤安律

Author:佐藤安律
(さとう・やすのり)
ジャーナリスト。1965年生まれ。大阪市立大学法学部卒。産経新聞記者として20年7カ月勤務し、政治部、夕刊フジ、大阪経済部などに所属。政治部では、厚相時代の小泉純一郎元首相、元自民党幹事長の野中広務氏らを担当した。産経新聞の年間連載「こども大変時代」で、取材班としてファイザー医学記事賞優秀賞を受賞。2011年8月からフリーランス。大阪市在住。得意分野は政治全般、日本映画、医療問題。原稿の依頼などコンタクトはyasunori7373@yahoo.co.jp

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