トランプ米大統領就任半年 支持率最低だが独特の強さ 長男のロシア疑惑で窮地も

 トランプ米大統領が今月20日に就任半年を迎えるのを前に、米紙ワシントン・ポストとABCテレビが16日発表した世論調査結果によると、支持率は36%で、就任100日の4月から6ポイント下落した。不支持率は58%で同比5ポイント増。支持率、不支持率とも、第2次世界大戦後の歴代米大統領の就任半年時点における数字としては最悪だった。

 医療保険制度改革法(オバマケア)をはじめとする前政権の政治的遺産(レガシー)のちゃぶ台返しに全力を挙げるトランプ氏。昨年の大統領選での公約を守ろうとしている姿勢は支持できるところもあるが、就任半年時点で政策面での成果があがっているとはとても言えない。一方、トランプ氏周辺とロシアとの不透明な関係「ロシアゲート」を巡っては疑惑が続出しており、世論の厳しい見方も仕方ないだろう。

 特に、トランプ氏の長男、ドナルド・トランプ・ジュニア氏が昨年6月、民主党候補のクリントン元国務長官への不利な情報提供を受けるため、ロシア人女性弁護士と面会していた新疑惑の衝撃は大きい。トランプ氏の長女の夫であるクシュナー大統領上級顧問、マナフォート元選対本部長も同席していたとされる。

 「ロシアゲート」の原点は、昨年の米大統領選へのロシアの介入であり、トランプ陣営とロシア関係者が共謀していた確たる証拠が出てくるような事態になると、トランプ氏は1期4年の任期すら務めるのも難しくなるかもしれない。

 支持率30%台での推移は予想の範囲内で、トランプ氏にとって大した問題とは思えない。対立と孤立を全くいとわない特異なキャラクターのトランプ氏。この点は米大統領選の共和党予備選段階から一貫している。メディアとの激突も続く。賛否はともかく、主要メディアの事前予想をことごとく覆し、世紀の番狂わせを演じて大統領選を制したトランプ氏だからこそできる芸当である。

 やはり、民主主義国家では、選挙でどんな勝ち方をして指導者になるかは、就任後しばらくのパワーに大きく影響するものなのだ。異端の米大統領からますます目が離せない。

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佐藤安律

Author:佐藤安律
(さとう・やすのり)
ジャーナリスト。1965年生まれ。大阪市立大学法学部卒。産経新聞記者として20年7カ月勤務し、政治部、夕刊フジ、大阪経済部などに所属。政治部では、厚相時代の小泉純一郎元首相、元自民党幹事長の野中広務氏らを担当した。産経新聞の年間連載「こども大変時代」で、取材班としてファイザー医学記事賞優秀賞を受賞。2011年8月からフリーランス。大阪市在住。得意分野は政治全般、日本映画、医療問題。原稿の依頼などコンタクトはyasunori7373@yahoo.co.jp

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