佐藤安律の「ニュースサイト1045」
元産経新聞記者で「炎のジャーナリスト」が、政治全般と映画(主に日本映画)を中心にマイオピニオンを発信します。あるべきブログの姿をめざして順次内容を刷新しています。2017年6月27日付で「佐藤安律の『映画と政治のブログ』」から名称を変更しました。
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「愛と死の記録」
 原爆投下から20年経過した広島市内を舞台に、原爆症に苦しむ青年とレコード店で働く娘の純愛を描いた1966年の日活作品である。主演は吉永小百合と渡哲也で、2人の初顔合わせとなった。監督は蔵原惟繕。大阪・九条のシネ・ヌーヴォで開催中の特集上映「生誕90年 映画監督 蔵原惟繕」で鑑賞した。

 平和記念公園、原爆病院、原爆ドームなど広島市内各地でロケが行われた。全編がドキュメンタリーのような映像の中で、放射線障害による白血病の再発を恐れる青年・幸雄(渡)と、その秘密を知り、兄たちから反対されながらも、懸命に青年を愛す和江(吉永)のひと時の物語が繰り広げられる。撮影は姫田真佐久。

 幸雄の容態が急変し、ストレッチャーに乗せられた遺体と病院の廊下で和江が対面する場面も、お涙ちょうだいにせず、抑制が効いていて、リアルさがあった。映像の素晴らしさに負けない中身のストーリーが展開されている。

 失意の和江は、幸雄の死を受け入れ、生きていく希望をなんとか見出していこうとしているように思えたが、薬を飲んで自ら命を絶つ。この映画は今回の特集上映で初めて鑑賞し、2回観たのだが、1回目はあまりにやるせない終わり方のように感じた。しかし、2回目の鑑賞では、こういう厳しい結末でいいのだと思った。全体の評価も2回目の鑑賞で大きく上がった。

 日活の純愛映画では屈指の秀作だと思うし、蔵原監督作品群の中でもトップクラスに入る出来栄えだ。キネマ旬報ベスト・テンの順位は、作品評価のうえで全くあてにならず、こだわるべきでないが、参考までに第11位だった。

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佐藤安律

Author:佐藤安律
(さとう・やすのり)
ジャーナリスト。1965年生まれ。大阪市立大学法学部卒。産経新聞記者として20年7カ月勤務し、政治部、夕刊フジ、大阪経済部などに所属。政治部では、厚相時代の小泉純一郎元首相、元自民党幹事長の野中広務氏らを担当した。産経新聞の年間連載「こども大変時代」で、取材班としてファイザー医学記事賞優秀賞を受賞。2011年8月からフリーランス。大阪市在住。得意分野は政治全般、日本映画、医療問題。原稿の依頼などコンタクトはyasunori7373@yahoo.co.jp

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